2022/1/31 いろいろニュース出てますが特に新しい情報はなく、2021年7月に決まったことが着実に進んでいる状況です。
実現することがかなり公になってきたのでこのページの役割も終了かなと。今後、正式な発表以外の噂的なものについては更新しないと思います。
豊住線の今をできるだけ簡潔にまとめ
とにかく「いつできるの?」ですよね。「今どうなってるのか」だけが簡潔に分かるようにまとめてみたいと思います。
- 2021年7月に豊住線は“本当に”早期事業化へ向けて進むことになった
- 東京メトロの上場と豊住線の事業化は一体不可分のものとなったので、上場の正式決定が待たれる状況
- 国土交通省は2021年8月に出した来年度予算の概算要求の中で豊住線と品川地下鉄の整備費を計上(やるってこと) ⇒概算要求通りの数字で予算化されてないがやるとは書いてある(2021/12/24)
- 東京都は2021年11月に出した来年度予算の概算要求の中で豊住線と品川地下鉄の補助金を計上(やるってこと)
- 江東区が開業は10年以上先と言っているので開業は2032年以降の見込み
ここまでの経緯から、それでも何だかんだと進まないのではという疑念が世の中には渦巻いていると思います。
しかし答申の内容は非常に明確で、懸案であった東京メトロ株上場についてもセットで方向性が出ているので、本当に進みます。何かで頓挫するかは分かりませんが2022年度から確実に進みます。
いまという意味では、以上の内容で十分かとは思いますが一応簡単に解説します。
本件については疑心暗鬼な人が多すぎて、ニュースが出る度に「ついにやるの!」と話題になってますが、2021年7月以降は特に新しく決まったことはありません。メトロ株の上場の正式決定を粛々と待つ段階です。
豊住線の早期事業化について
早期事業化がどこに書かれているかについてです。
2021年に5回に渡って開催された、「東京圏における今後の地下鉄ネットワークのあり方等に関する小委員会」の最終の答申で出たのが、「令和3年7月交通政策審議会答申第371号」になります。
こちらの3ページで品川地下鉄と共に、「豊住線は採算面に問題もないので早期に進めてね」と書かれています。
ただし5ページに将来完全民営化する予定の東京メトロの経営状態に悪影響を与えるといけないので公的資金(地下高速鉄道整備事業費補助)で支援が必要とも記載があります。
なお、いわゆる臨海地下鉄の方は一歩後退となり、事業者をどうするかと事業性の検討が改めて求められることになりました。
東京メトロの上場について
上記の答申の6ページに豊住線の事業化と東京メトロ株式の確実な売却は一体不可分と記載があります。
豊住線が前に進むためにはメトロ株の上場も進まないといけないということが分かります。
国と東京都で合わせて100%持っていて両者が合意したということですので、財務省とか別の省庁に止められない限りはこれは進むということになるかと思います。
- 豊住線と品川地下鉄が頓挫しないように開業するまでは国と都で株を50%を保有
- それ以外の株は国と都が同時に同率で売却
- 開業後に全部売って完全民営化
ここまではっきりと書かれており、東京メトロの上場に関してまさに国と都が合意したことが伺えます。
ただ、開業後に全部売るというのは、少々法律の変更が必要なんじゃないかと思いました。
東京メトロ株の売却益は東日本大震災の復興資金として使われるため、現在の法律では2027年度までに売却することになっていますが、2027年には開業できるとは思えないためです。
2021/12/9 実際に売る動きのひとつとして
国土交通省の予算概算要求について
国土交通省の予算概算要求に関してですが、こちらは以下に述べられています。
1ページを見ると「都市鉄道整備事業費補助(地下高速鉄道)」が前年度比2.48倍に増額となっており、6ページを見ると実際に品川地下鉄と並んで豊住線の記載があります。
ちなみに「事業費:48,284 百万円の内数」と書かれている意味は、「都市鉄道整備事業費補助(地下高速鉄道)」の項目全体で482億の予算があって、その中からこの2路線に関して部分的に使用しますよという意味です。
[追記]2021/12/24その後予算が決定しましたが、概算要求時の金額ではなく去年対比-9%の金額しか決定予算には入っていませんでした。
専門家ではないのでよく分かりませんが、説明内容自体は概算要求と一緒(上記の画像)なので大筋に変更はないと思います。
東京都の 予算概算要求について
国に続き都の方でも豊住線に関する予算が組まれる見込みとなっています。
豊住線と品川地下鉄への補助金として10億円ちょい。
ここまでの状況に合わせた予算が組まれる見込みです。
開業に10年以上かかる件について
開業まで10年以上に関しては一般論としてかと思いますが、江東区の以下のページ内に記載があります。
建設のみで10年なので調査とチェックを入れれば12年くらい見ておく必要がある感じでしょうか。
ここまでの豊住線ダイジェスト
ここまでのダイジェストをすごく簡単に記載したいと思います。
年号 | 内容 |
---|---|
1972年 | 国の答申に初めて盛り込まれる |
1982年 | 営団地下鉄が免許申請(認可されず) |
2000年 | 国の答申で2015年までに整備着手が適当である路線との位置づけ |
2004年 | 営団地下鉄が民営化(東京メトロ)し、副都心線以降は新線を建設しない方針 |
2010年 | 江東区が建設基金の積立てを開始 |
2015年 | 都が発表した答申で「整備について優先的に検討すべき路線」となる |
2016年 | 国の答申で国際競争力の強化に資する鉄道ネットワークのプロジェクトに位置づけ |
2018年 | 築地市場が豊洲へ移転する条件として都が事業スキーム構築を約束(実現せず) |
2019年 | 国の調査で良好な財務評価と混雑緩和効果が評価 |
2020年 | 新型コロナ発生(事業性の再確認) |
2021年 | 国の答申で早期事業化の方針が示される |
豊洲駅の改良について
鈴木あやこ区議会議員さんの報告の中で豊住線の実現に伴い豊洲駅が混雑するので、それに対応した豊洲駅改良が考えられているようです。
更に豊住線の実現によって新木場方面の重要性が低下、東雲橋は架け替えとなることを考えると、東雲イオン前に新駅を作るのが一番いいと思うんですけどね。