湾岸タワマン暴落記事を並べて検証

不動産価格指数

マンションを「買うべき買わないべき」以前の問題として、2021年「買えない」レベルに価格は上昇しています。

2021年以降の下落・暴落論は、この状況ならある程度当たるでしょうからスルーするとして、過去の暴落記事をインターネット上で探してみました。湾岸エリアへの言及があるもののみとりあげたいと思います。

2018年以前はチャイナリスク

2018年夏より前の記事の一覧です。

この時期は五輪終了後とチャイナリスク、またその組み合わせが暴落の理由として唱えられていたようです。

実際にチャイナリスクでマンションを売った知り合いが複数いますので、影響力はあったのではないかと思います。

媒体としてはNEWSポストセブン3記事、週刊現代、日刊SPAの記事を2つずつ見つけることができました。

浸水ムサコとのセット効果登場

2018年夏以降2020年のコロナ前までです。

かなり無理矢理な題名が増えてきた印象です。大規模修繕はともかく人口減とかリセッションとか、別に湾岸のタワマンだけがその影響を受けるというものでもないでしょう。

五輪後ネタも相変わらずですが、チャイナリスクはどうしたんでしょうか?中国では下がらなかったので別の理由が登場します。

2019年10月に起きた台風19号による武蔵小杉浸水が恰好の材料となり、ついでに湾岸エリアのタワマンもアウト!という技が誕生しています。

媒体としては週刊現代が消えて日経ビジネスとPRESIDENTが登場。NEWSポストセブンが王者の風格といった感じです。

コロナ以降は無論コロナネタ

2020年コロナ以降です。

2020年4月に緊急事態宣言が出て、新型コロナ原因の暴落論が登場します。

「エレベーターに乗ってる時間が長いのでタワマンはアウト」みたいな内容も登場します。そして「そうなると湾岸タワマンが一番危ない」みたいな華麗な流れです。

媒体としては王者 NEWSポストセブンが書き入れ時と見たか大量投入です。さすが読者が求めてるものを分かっておられる。

榊氏、牧野氏が登場する確率は83%

榊氏、牧野氏が著者であったり、コメントを寄せている記事が30記事中25記事でした。上記記事の右に登場するかを〇で表示しました。

もちろん全部を見つけられたわけではないですし、ほかにも長年暴落論の方はいらっしゃいます。

暴落論の論調

  • タワマンは間違った仕組みという主張
  • ローンはよろしくないという主張(賃貸派)
  • 新興の街の価値は低いという主張
  • タワマンは修繕がやばいに違いないという主張
  • 田舎者を馬鹿にしている
  • 不動産投資が嫌い
  • (終了)中国人が買っているから&五輪後に大暴落する

お二方の主張というわけではなく全体の傾向としてはこんな感じかなと思います。

もちろん中には論理的に正しい主張もあるんだと思いますが、暴落の理由を変えつつ批判対象はずっと湾岸タワマンのままというのはどうなんでしょうね?

マンションはモノですがほとんどの場合は誰かの家なわけで、人生で一番大きな買い物として心踊らせて住むものです。

もちろん警鐘を鳴らすのは自由ですが、予想がハズレているにも関わらず手を変え品を変え人の家のことを悪く言っているということなんですが。

本来主語が「不動産価格は」になるべきところを「湾岸タワマンは」に限定して言うのは、株式などの投資対象と違って誰かの家であるという視点を欠いているように思います。

また、はっきりと湾岸エリアをターゲットにした記事であっても「歴史がない街に価値はない」とか、「湾岸は本当の東京人は住まない田舎者が住むところだ」とかって、住んでいるのが富裕層でなかったとしたら居住地による差別と批判を受けませんかね?

湾岸タワマンに住んでる人は、本当の社会的強者ではなく本当の富裕層ではない人(一般的には富裕層)が多いのだと思うのですが、そういう相手に対しては差別的な言動や煽りが許されるというのはおかしいように思います。

まとめ

とはいえ、私はタワマンに住んでないんですけどね。

不動産そのものに関してはようやく暴落論が当たる日が来る可能性ももちろんあるかと思います。

そして実際に下がることがあれば、それ見たことか!的な記事がたくさん出て、特に湾岸エリアが強調されるのでしょうし、下がらなくても暴落記事はまだまだ出るでしょう。

そろそろ別の部数・アクセス数稼ぎの手段が見つかることを祈るほかありません。

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